2013年11月11日月曜日

全力教室『茂木健一郎』を見て1

全力教室茂木健一郎編、テレビ的には非常に良くできていてとてもオモシロかった。
茂木先生と現役東大生の対立構造の演出はうまく、先生の熱いパフォーマンスもすばらしかった。

でも現役東大生とかいっても20歳かそこらの若者と、かたや東大からケンブリッジ大に行き世界的に活動して名前もある茂木さんとじゃはなから勝負にならんでしょうに。とも思う。

茂木さんの意見は普段からツイッターや書籍で読んでいるので賛同する部分も多いんだけど、あんまり日本のスタイルを批判するのもどうなの?思うこともしばし。



今回のTVでの茂木さんの主張をまとめるとこんな感じ

『偏差値重視で論理的思考ばかり育てている日本の教育では、ひらめき脳を育てる事ができないので、今後の日本が心配だ』

なるほどなるほど。私も帰国当初はそう思っていましたし、今でも日本の大学のシステムはかなり問題があるなとは思っています。でもあえて反論。

茂木さんはTV的に分かりやすくするためにもハーバードやケンブリッジを引き合いに出し、英米と日の大学の対立構造にして論旨展開しています。でも、たまたまここ10年くらいは追い込まれているけど、その前はアメリカだって苦しかったし、イギリスなんて金融以外で一体何が復活したの?そう考えればそんなにすばらしいと言われるかの国の大学システムはそんなに優れていると本当に言えますかね。

そもそもひらめき重視のアメリカ式はひらめかない(けない)9割くらいを切り捨てているとも言える。日本の勉強さえすればある程度底上げができる偏差値システムはそれなりに機能していると思います。


『偏差値を決めるペーパーテストは答えありきなので答えがない問題は解けない』

と言う批判はよくありますが処理能力や実務能力はこの訓練で大幅に伸びる。これを徹底的にやってない諸外国の杜撰さは海外に一度でも住めば嫌という程味わえます。また、こういった職人的繰り返し作業から生まれた多くのイノベーションは車や電化製品(今はともかく)の歴史を見れば日本には例が山ほどある。


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今日のコピペ:
さっきラジオで「Appleはパソコンメーカーでしたが、突如携帯電話を作り成功しました。このようなイノベーティブな会社がこれまで日本にあったでしょうか」と言ってたけど、その番組の提供はトヨタ自動車で、その会社、かつてミシン屋さんだったのが突如クルマ作り始めたんだけどな”(詠み人知らず)

こんな話、日本にはゴロゴロあってヤマハはピアノ会社がいつのまに半導体・スポーツ用品・自動車部品を作って成功したし、任天堂は花札、トランプの会社が家庭用ゲーム機を作って大成功だ。

問「なぜ日本からはアップルやグーグルのような会社が生まれないのか?」
答「イギリスにもドイツにもフランスにも中国にもありません」

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問題は偏り方にあると思う。すべてが偏差値重視ではなくてインタビュー重視のハーバード式の大学が日本でもできてくればオモシロくなるんでしょうね。京大や秋田国際大学などの国立でもいいし、それこそ私大は独自性を打ち出してもっと頑張ればいいのにねとは思います。もちろん就職率の高さとセットではありますが、我が大学はハーバード式でやってますって言えば企業は結構とってくれるのでは。

結局何事も幅の広さと選択自由度の高さこそが最も重要な要素というのがここ数年来で私がたどり着いたあらゆる事への結論です。茂木さんも多様性が重要とおしゃっているので根幹での考え方は多分同じだと思われます。


アメリカのひらめき重視が一長一短であるように、論理的にモノを考える重視の日本のシステムだってやっぱり一長一短あるのではないでしょうか。


ちなみに茂木さんが出していた大学ランキングに関しては以前こんな考察をしてみました。私のは2012年ですが、TVでは当然13年、日本は27から34位とランクを下げています。でもこんなの意味ねーよってことが私のブログを読んでいただければ多少は伝わるかと、、、
世界の大学ランキング


とまぁ私のような私大中退してふらふら生きているような人間が大学論とかを語っても空疎ですよね。それでもそこらの大学生と議論しても負けないくらいの経験に裏付けされた理論武装はできてますよw


でもやっぱりいつの日か茂木さんと語り合ってみたい。

長くなったので茂木さんの訴えるセレンディピティ―(幸福な偶然)に関しては明日また、、、
考える脳 偶然を幸福に変えるヒント150

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