2012年4月15日日曜日

作文:モノポリーと私

私がモノポリーと出会ったのはいまから20年以上前、
時はバブルが弾ける直前、
世の中は金ぴかがカッコいいとされている時代だった。
私は東京青山にある編集プロダクション(仮名J社)で働いていた。
ある日メインライターのK氏がパチンコの景品としてモノポリーを取ってきた。
店員が同好会に入るほど入れ込んでおり熱心に勧められたらしい。

当時その会社ではファッション雑誌の編集の他に大学の生協に置かせてもらうフリーペーパーも作っていた。学生に人気とあれば捨て置けない。
本当に面白いのであれば、是非とも取り上げようということで、
早速みんなでプレイしてみる。

ところが単なる双六となってしまい全く盛り上がらない。
するとK氏がパチンコ屋の店員が糸井重里さんもはまっていて
世界チャンピオンは日本人らしいと言っていたのを思い出す。
面白さはよくわからんが糸井さんならうまく説明できるだろうということで、
さっそく糸井事務所に連絡をとることになった。

一番下っ端である私が糸井事務所に連絡、
「大学向けのフリーペーパーでモノポリーを
取り上げるので出ていただけないでしょうか?」

「なるほど、ちなみに御社のモノポリー歴は何年でしょうか」
「モノポリー歴!?、え〜一回です」

「それではまず世界チャンピオンの百田氏を紹介しますので
一度プレーされてはいかがでしょうか。
その後にぜひとも対抗戦をやりましょう。
面白さをわかっていただくのはプレイするのが一番です」

なんだか話しは凄いことになってきた。

先方は本気も本気も大本気。
人生ゲームくらいに考えていると大変なことになる。
さっそく百田氏に連絡を取り取材を申し込む。
日本に日本語版のモノポリーを持ち込む際にツクダ側の
担当をされていたのが百田氏である。

その後はツクダを退職し当時どういう状況だったのかはすいません覚えていません。

とにかくこの人がとてつもなく、ド素人な我々に懇切丁寧に
面白さや背景を話してくれた。
2時間ほど話した後に、まずはやりましょうそれが一番ですとなり、プレイ開始。
ド素人を相手にあっさりと2連勝。

やったことがある人はわかると思うが、上級者が入らない場合は
ほぼサイコロだけで勝負が決まるゲームでもある。
上級者になるほど運と腕の比率が変わっていくのだが、
そんなことよりなによりも、面白かった。

百田さんの指導/解説が上手なこともあり、我々はどっぷりはまった。
そこからは社を挙げてのモノポリー強化週間である。

東京糸井事務所にせめて一勝でもあげよう!おう!

とばかりに連日連夜会社でやっていた。

迎えた対戦日。六本木プリンスのスイートでを借りて2卓進行体制。
まずはゲームした方が良いでしょうということでメンバーを入れ替えつつ二連戦。
当然のように惨敗。

そのあとで糸井さんのインタビュー、撮影。

仕事を一通り終えた後に結局朝まで数戦やった覚えがある。

昔からゲーム好きだった私は当時麻雀から始まって
ポーカーやルーレットにはまっていた。
ギャンブルが好きと言うよりも必勝法を考えるのが楽しくて、
デートをすっぽかしたことも一度や二度ではなかった気がする。

別に強くもなかったが、とにかく好きだった。
そしてはまった、モノポリーにどっぷりと。
そもそもゲームそのものが面白い上に、
糸井さんや他の大人と対等に会話して交渉する快感は
生意気盛りの20過ぎのガキに取っては最高だった。
ほぼ毎週末どこかに集まっては徹モノしたり、大会に出たり。
2年位に渡って相当遊んだ記憶がある。

LAにいた頃数回やったけどやっぱり面白かったな〜。
今ではたまに子供とやるだけなんでちょっと寂しい。
やっぱり大人同士がガチで交渉に火花を散らすようなゲームをまたやってみたい。

だれかお相手願えませんかね?






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