2013年2月18日月曜日

モチーベーションと結果の予測

有名な百科事典のお話し:
a「潤沢な予算で世界中の専門家を使って作る」
b「世界中の人々が趣味や時間つぶしなど純粋な楽しみのためにやる。報酬はゼロ」

あなたはどちらに投資しますか?aはMicrosoftの Encarta、bはwikipedeia。
わずか10数年前のお話しです。かたや計画は頓挫、かたや大成功。どちらが勝ったかは言わずもがなですね。

この話しはモチベーションの重要性を説くためや経済モデルの説明のため等にも各所で引用されています。私は最近、企画を考えている時や会議中に良くこの話しを思い出します。
個人的にこの話しから感じているポイントは二つ。

最適な答えを事前に予測することは不可能である

人間の好奇心が持つ可能性は無限大である

人のモチベーションをあげるのは金銭ではなく好奇心だなと最近思うようになってきました。TEDでも有名なダニエルピンク(やる気に関する驚きの科学 (TED Talks) あたりが一番理解はしやすいかもしれません。先ほどの百科事典もピンクさんは良く引用しています。



「これをやればあれが貰える」方式は「これをしないとあれが貰えない」と同じになり、あらかじめ用意されている方法から外れるようなやり方ができないくなり、革新的なアイデアは生まれにくくなってしまうそうです。単純作業の場合は報酬制は圧倒的に効果を出すが、創造性や独創性を求められる仕事の場合は効果がないどころかむしろより時間がかかってしまうこともあるそうです。

とはいえ、実際の日本では割とお金のためじゃないという考えがむしろ行き過ぎなんじゃないかというくらいに浸透していると思う。報酬主義の権化であるアメリカはだからむしろ対局ともいえる。ところが近年になって中途半端に成果主義を導入し始めた所に問題があるのでは。

ルーティンワークの場合は報酬主義のほうが強いだろうが、創造性を強く求められる分野では日本的であいまいな「やりがい」という概念はむしろ最重要事項なんではないだろうか?もちろん最低限の報酬を担保した上ではあるだろうが。この最低限という言葉が個人差がありすぎて厄介なんだよな、、、

日本の中小企業の多くが意外と自由だったり、ジョブディスクリプションが明記されてない分好きなことがやれる場合があったりもすることも多いように思う。グーグルの 20%の時間は好きにつかっていいなんて、昔ソニーがかくれてベーターを開発したみたいな話しを制度化しただけなんじゃないだろうか

*勤務時間の20%を自分の気に入ったプロジェクトに割くよう義務付ける「20 percent time」という規則があり、そこからOrkutGmailなどの実験的サービスが生まれている。(wiki

「大企業が今後どうしていくべきか?」とかはよくわからないが、ある程度の給料を保証しつつ社員の独自性を保って社内起業を促進させるようなことって意外と行われている。それなりに機能しているかどうかは別だが、だから何とかなっている部分もあるのでは。会社員は家族という概念で厚情のシステムの変革を常に実施してきたの日本の製造業の強みであった。多分その背景はお金だけではない部分の方が多かったのではないでしょうか。お金はそこそこ稼げればあとはオモシロイか楽しいかどうかが結局は最重要ですね。

日本のエンタメ業界にもそう言う会社結構多いんですよね。

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