働かない男の社会的地位を認めて、同棲婚を認めれば、女性の社会進出促進と少子化歯止めになると思う。能力がないのに男だというだけで働いて妻子を養うこ とを強要される事は能力があるのに女だと言うだけで仕事をやめて家庭に入らなければならない事と同様に悲劇だ。どちらもリソースの無駄使い。
このつぶやきに対する付記として働かない男とできる女というエントリーで夫婦の形を多様化させることで適材適所がより進むのではという主旨のことを書きました。
これをつぶやいた時に「あなたは奥さんを愛していないのですか?」と聞かれて一体何をこの人は言ってるんだろうと思ったのですが、姉から、”愛している人を養ってあげたいと考えることがいい男”と言う概念があるからではと指摘され、納得。確かにそう考えている人は男女共にまだまだ多そうです。これ自体、女性が庇護するべき立場であると言う認識に立っているので一種の差別的な考えに基づいてるんですけどね。
で、まあ、先日の話しをもう少し具体例で考えてみました。ちょうどオリンピックだったり、息子のミニバスを見ていて普段から感じていたことをまとめてみました。
ミニバスの運営はほとんどが父兄と業界団体からのボランティアで成り立っています。これはサッカー、野球、というよりほぼ全ての少年少女スポーツがほぼ似たような状況らしいです。アメリカでは公式戦のレフリーにはみんなで少しづつお金を払って雇っていた。日本でも雀の涙のような謝礼が出ている場合もあるようです。
区大会だと冷房付きの総合体育館を使用。箱モノ行政バンザイ! |
でもこういう地道な活動が子供の健康状態を促進しひいてはオリンピックメダリスト誕生の可能性を下から支えていると思いませんか?明らかにスポーツ 人口の垣根を広げていることは間違いないです。心の底から全国のお母さんとボランティアコーチ&レフリーに感謝です。で、ほとんどのお父さんは何をしてい るかというと試合だけを見に来てビデオ撮りです。試合が終わればこれこれこういう練習をすればもっと勝てるのに勝てたのにうにゃらうにゃら...
思考実験:
A君:中高大と体育会バスケをやってそこそこの成績を収めたにも関わらず、勉強はイマイチ。大体細かい作業が苦手なのでオフィスワークは苦手。それでも大学を出て体育会出身を買われて営業にまわるもどうにも成績が上がらない...。転職思案中。
B子さん:運動は苦手だが勉強はそつなくこなして大学を卒業して区役所勤務。
こんな2人が結婚して子供ができた時に官公庁では育児休暇等が大幅に認められているのでB子さんはそれを利用して妊娠出産。育児休暇が終わった所でA君は会社を辞めて主夫に。子供が幼稚園に行き出してからは空いた時間に地域のミニバスのコーチを始める。
自分の子供が大きくなって来たら当然自分のチームに...
今 のように硬直した”男が稼いで嫁さん食わせる”にこだわっているとこういった機会も生まれにくい訳です。実際には働きながらコーチをされているお父さん達 も沢山いるのではありますが、もう少し楽になる部分もあるのかなと。小学校の頃にスポーツができて輝いていた人間が同窓会で会うとさっぱりだったりしてた るするのを見ると哀しくなりますよね。きっと彼らは大人になった時に活躍の場を失ってしまったような気がするのです。そう言う人たちが少年少女スポーツの コーチ、レフリー、運営に携わることで地域ぐるみでスポー ツの基礎レベルがあがって、その結果メダリストが生まれる可能性も広がると思うんですよね。
単純な企業が行う経済活動以外の見えにくい、それこそGDPの数値には出てこない地域活動、スポーツ振興、ボランティアで働く人々の男女が固定されないようにするためにも夫婦の形態は多様化していた方が絶対いい。
僕が子供の頃はそれこそ野球一辺倒の時代ですからリトルリーグしかなかった。そこから比べれば多様性も従事者も増えていることは間違いない。ボランティア人口を支えられるかどうかはつまるところ国の豊かさに関わってきますから。つまり日本はGDPは減っていますが、こういった目に見えない部分で遥かに豊かになっていると思うんですよね。
いわゆる神社のお祭りだけでなく、商店街や小学校等でおこなわれる夏祭りも町内会やPTAを中心としたボランティア運営です。いわゆるプロ風テキ屋の姿はなくなんとも和気あいあいとした良い空気が漂っています。こういったことも以前よりも増えているような 気がするのですが、それも豊かさの現れですよね。(統計があるのかないのかちょっと調べようがなかったので感覚的な話しではありますが)
これらのイベントには青年団やオヤジ会(PTAとは別で作られる父親の会)が関わっているのでそれなりに男の地域貢献は機能もしている。昔から祭だけが楽しみで生きているようなおっさんが町内会には結構いましたよね。
小学校で開かれている夏祭り |
そしてプロのテキ屋は以前と違って文化祭延長レベルの祭とは一線を画す高品質を出していますよね。一個に一個イイダコが入った大たこ焼き500円とか黒糖のわたがし300円とか僕らの頃には考えられません。10個中に1〜2個は言ってればラッキーでした。それこそカラーひよこの時代でしたから。聞いた話ではご時世柄、彼らも徹底的なマーケティングを行っているようです。
写真はネットにて入手。撮影者不明 |
長時間労働、サービス残業、休日出勤など勤務状況さえ変われば亭主ももっと地域活動に関われるという意見もありますが、それは結局は両輪だと思います。雇用機会が自由化/流動化してなおかつ労働条件の向上があれば一番ですよね。
世界的にみても低失業率な日本の雇用条件を今すぐ変えることは難しいですよね、なんせそこそこうまく行ってるんですから。ただもう一つの側面であるお金を稼ぐことが優秀な女性の機会が失われていることとセットで考えないといけないですよね。いずれ来るというか確実に来ているグローバリズムによる外圧でどこまで”おらが春”と閉じこもっていられるかは微妙な所です...。少なくとも世界規模で動いてる企業は良くも悪くもそうならざるを得ないとは思いますが...
仕事に凡庸な人間にいやがる長時間労働を強いるよりも優秀な人間+長時間労働大好きにガンガン稼いでもらう。そこには性別とフィルターをかけない。
全ての実利をたたき出す経済活動と目に見えないが長期的に重要な教育、スポーツ、あらゆる形のボランティア活動へ性別にとらわれない適材適所を進めて行くためにも、
働かない(目に見える経済活動に従事しない)男に社会的地位を!
そうすれば副次的効果としてオリンピックのメダルが増えるかもね。
関連過去ブログ:
働かない男とできる女
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