2011年10月16日日曜日

ガラパゴスなテレビ番組

日本に帰ってきてからテレビの仕事やキャスティングの相談が増えた。
もともとテレビを余り見ないし、ここ最近は映画もほとんど見ないので、
打ち合わせで出てくる、タレント、女優、モデル、芸人等の名前をとにかく知らない。
さすがにいつまでもそれではまずいだろうという事で、
最近は一生懸命見るようにしています。

するとどうでしょう、以前は5分と見ていられなかったバラエティーがだんだんと
面白く感じられるようになってくるではないですか!
誰が誰かわかってくると俄然日本の番組は面白くなってくる。
日本のTVは予定調和が多く、見ている人が全ての人を知っている前提で作られている事が多い。つまりある程度の役が割り振られていてみんながそれを演じている。
キャラ付けの詳細は省かれている事が多いのでたまに見てもわからない=つまらない。
知ってる人はお約束とか、キャラがかぶるとか、そういうった部分も含めて楽しんでいる。つまりはバラエティーも一種の水戸黄門なのだ。

一方アメリカではドラマ以外は一話完結シットコムが多いので、日本のバラエティーのようなものはないし、そもそもタレント(テレビに出る事が職業)という人はいない。
みんな、女優やコメディアンのように本職がある。歌手がコメントするとかまずない。
コメディショーやトークショーも日本のそれとはかなり違う。
だいたいどの番組を初めてみてもそれなりには楽しめる作りにはなっている。

要するにテレビ番組もガラパゴス化なんですよね。日本という限られたマーケットの中で通じるように作れられている。もちろんそれはそれでいいと思います。
コンテンツの作り自体は料理の鉄人などのように評価されているものもある。ましてやリアリティー番組なんてアサヤン、アイノリあたりからかなりパクってる。総じて制作のクオリティーは決して低くはない、いや、むしろ高いと思う。

ただ、この方式の問題は”知っている誰か”ばかりを見たがるために”専門知識を持った知らない誰か”が排除されてしまう事。ニュース番組のバラエティ化とはつまりそいうこと。
これはなにげにとっても危険な事だと思っています。
経済評論家とか最近だと放射能とか原発とか、その分野の専門家ではない人があーだこーだと話しているのはどうなんでしょうか...ま、そういうのはニュースではなくて情報番組という位置づけなんでしょうが、それもそれで怖い話しです。

バラエティがどのような手法で視聴率を取ろうが私はかまわないと思いますが、
ニュース/報道番組だけは視聴率ではなくてジャーナリズム精神を発揮してほしい。
そういう番組を待っている人は意外と多いと思うし、案外数字も採れるのでは...。
(と偉そうな事を言えるほど見てません...)

お前がやってる番組はどうなんだって言う突っ込みだけは勘弁して下さい。
なんてったってバラエティーですから、ドクモカフェTVは!


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