11/16,17と石川県に行ってきました。能登半島はいいとこなので是非一度来て下さい。色々と計画している事があるので、相談にものっていただきたいんです。という誘いにのってふらふらと。その顛末はこちらに。能登半島/石川県の旅
美しいものを見て、美味しいものを食べて、素敵な人たちに出会って帰ってきたのでは思いで作りの旅になってしまう。石川七尾から始まるビジネスを考えようと言う事で伺ったわけですから、さすがにそれではまずい。そこで今回の招待者である陶芸家の東龍さんにお願いして七尾市役所と金沢にある石川県庁の方を紹介してもらい地域振興についてお話しを聞いてきました。官僚国家日本では何かを始めるときに行政側のスタンスを知っておく事も大事だと思ったからです。
市役所、県庁どちらの方もとても熱い方々でした。いかにして石川県を盛り上げていくかに腐心され、郷土愛にあふれております。色々と興味深い話しも伺ったのでちょっとまじめに考察をしてみます。
まず、そもそも観光や産業を役所が振興する目的とは何だろう。
”税収を増やして県民/市民により良いサービス(インフラ、医療、教育など)を提供する”
で大旨間違ってはいないだろう。で、そのためにするべき事とは端的に言ってしまえば以下の事に集約されると思う。
1)人口を増やすもしくは人口減に歯止めをかける。
方法1 少子化を止めて子供を沢山産めるようにする
方法2 外からの定住者を増やす。
2)産業を育成し経済を活性化。
方法1 県外に物を売る=独自産業の活性化や地元産業の強化育成
方法2 県外から人を呼ぶ=県外からの観光客の誘致
この中で最も問題となってくるのが雇用の確保でしょう。なぜなら1)の方法2を達成するのには雇用が必要で2)が達成されれば雇用は自然と増えてくるものである。
でもこれらの問題って石川県だけの問題でしょうか?
重工業や製造業での雇用創出はそれらの産業が国際的にも厳しくなっていく時代に、工場を誘致して何千人雇用!みたいなことはなかなか起きにくくなっていきます。そこで私が手伝えそうなソフト面、観光、文化、広報部分で考えてみたいと思います。
まずは観光から見てみましょう。 七尾市役所の方も県庁の方も観光客自体はけして少なくないとおしゃっていました。年間200万人(2009年)も訪れており、日本を訪れる観光客の総数が680万人(2009年)なので約3人に1人の外国人旅行客は訪れていることになります。かなり乱暴な計算ではありますが指針にはなると思います。日本有数の観光地兼六園の存在は大きくかなり多いなという印象です。しかしながらいわゆるツアー客が多く、特定の企業や場所だけで経済が動くために面での波及効果がうすく観光収入全体としてはかならずしも成功しているとは言いがたいのが現状だそうです。つまり点ではなく面での効果が求められていると語っていました。
次は観光や県外から収入の要となる伝統工芸。加賀友禅、輪島塗り、金沢箔、七尾和ろうそく、九谷焼き、など枚挙にいとまがありません。ですがそのほとんどが厳しい側面をむかえており、潤っているとは言いがたい状況だそうです。参考:石川伝統産業工芸館
文化事業でいえば七尾では20年にわたりカリフォルニア州モントレーと提携してモントレー・ジャズフェスティバルin 七尾を行っています。市によればイベントそのものは毎回盛況だが、特に七尾がジャズ文化が根付いている訳ではない。つまり単発のイベントになってしまい、平時の動きの活性化にはつながってはいっていない。地元の小学生等にはジャズが普及しはじめており広い意味ではゆっくりと根付きつつはあるそうです。
県庁ではざっともらっただけでもこれだけの刊行物をだしており、さらにはイベント、キャラもの、マンガ(県出身者の永井豪さんも参画)、北陸三県での合同企画も盛りだくさん。さらには世界農業遺産にも選ばれました。
しかも最近では幸福度調査では北陸三県がベスト3を取り石川県は3位に選ばれています。
幸福度調査 “青い鳥”はそばにいた
一方では居住意欲ランキングでは21位とパットしません。
"働き盛り"と"学生"では 住みたい地域がにここまでちがう
~都道府県の居住意欲ランキング~
そしてこれだけの知名度と歴史と財産と広報活動があっても七尾では一日に70人も人口が減っているのです。もちろん七尾から金沢への移動もありますが、石川県全体でも10年前から人口減少は始まっています。少子化に加えて3大都市圏への人口流出がが多いようです。日本全体が少子高齢化が進み人工が減っているので全国で起きている問題なのです。
そんな中、着実に人口をのばしている県があります。私はここに地方がそして日本全体が考えるべき道があるような気がしているのです。
というわけで生意気にも石川県についてまじめに語ってみる2へ続く 近日公開!
*データーはなるべく一次データーにあたるようにしておりますが、古い、間違っている等がご指摘頂ければ幸いです。分析に関しましても筆者の個人的主観に基づいて書かれておりますので内容の不備、間違い、思い込み等は笑って許していただけるようお願い致します。また、この文章はいかなる個人、団体、組織を中傷する目的では書かれておりませんことも併せてご理解いただければ幸いです。*
美しいものを見て、美味しいものを食べて、素敵な人たちに出会って帰ってきたのでは思いで作りの旅になってしまう。石川七尾から始まるビジネスを考えようと言う事で伺ったわけですから、さすがにそれではまずい。そこで今回の招待者である陶芸家の東龍さんにお願いして七尾市役所と金沢にある石川県庁の方を紹介してもらい地域振興についてお話しを聞いてきました。官僚国家日本では何かを始めるときに行政側のスタンスを知っておく事も大事だと思ったからです。
市役所、県庁どちらの方もとても熱い方々でした。いかにして石川県を盛り上げていくかに腐心され、郷土愛にあふれております。色々と興味深い話しも伺ったのでちょっとまじめに考察をしてみます。
まず、そもそも観光や産業を役所が振興する目的とは何だろう。
”税収を増やして県民/市民により良いサービス(インフラ、医療、教育など)を提供する”
で大旨間違ってはいないだろう。で、そのためにするべき事とは端的に言ってしまえば以下の事に集約されると思う。
1)人口を増やすもしくは人口減に歯止めをかける。
方法1 少子化を止めて子供を沢山産めるようにする
方法2 外からの定住者を増やす。
2)産業を育成し経済を活性化。
方法1 県外に物を売る=独自産業の活性化や地元産業の強化育成
方法2 県外から人を呼ぶ=県外からの観光客の誘致
この中で最も問題となってくるのが雇用の確保でしょう。なぜなら1)の方法2を達成するのには雇用が必要で2)が達成されれば雇用は自然と増えてくるものである。
でもこれらの問題って石川県だけの問題でしょうか?
重工業や製造業での雇用創出はそれらの産業が国際的にも厳しくなっていく時代に、工場を誘致して何千人雇用!みたいなことはなかなか起きにくくなっていきます。そこで私が手伝えそうなソフト面、観光、文化、広報部分で考えてみたいと思います。
まずは観光から見てみましょう。 七尾市役所の方も県庁の方も観光客自体はけして少なくないとおしゃっていました。年間200万人(2009年)も訪れており、日本を訪れる観光客の総数が680万人(2009年)なので約3人に1人の外国人旅行客は訪れていることになります。かなり乱暴な計算ではありますが指針にはなると思います。日本有数の観光地兼六園の存在は大きくかなり多いなという印象です。しかしながらいわゆるツアー客が多く、特定の企業や場所だけで経済が動くために面での波及効果がうすく観光収入全体としてはかならずしも成功しているとは言いがたいのが現状だそうです。つまり点ではなく面での効果が求められていると語っていました。
石川統計指標ランド |
日本政府観光局 |
次は観光や県外から収入の要となる伝統工芸。加賀友禅、輪島塗り、金沢箔、七尾和ろうそく、九谷焼き、など枚挙にいとまがありません。ですがそのほとんどが厳しい側面をむかえており、潤っているとは言いがたい状況だそうです。参考:石川伝統産業工芸館
文化事業でいえば七尾では20年にわたりカリフォルニア州モントレーと提携してモントレー・ジャズフェスティバルin 七尾を行っています。市によればイベントそのものは毎回盛況だが、特に七尾がジャズ文化が根付いている訳ではない。つまり単発のイベントになってしまい、平時の動きの活性化にはつながってはいっていない。地元の小学生等にはジャズが普及しはじめており広い意味ではゆっくりと根付きつつはあるそうです。
県庁ではざっともらっただけでもこれだけの刊行物をだしており、さらにはイベント、キャラもの、マンガ(県出身者の永井豪さんも参画)、北陸三県での合同企画も盛りだくさん。さらには世界農業遺産にも選ばれました。
これはほんの一部です。 |
しかも最近では幸福度調査では北陸三県がベスト3を取り石川県は3位に選ばれています。
幸福度調査 “青い鳥”はそばにいた
一方では居住意欲ランキングでは21位とパットしません。
"働き盛り"と"学生"では 住みたい地域がにここまでちがう
~都道府県の居住意欲ランキング~
そしてこれだけの知名度と歴史と財産と広報活動があっても七尾では一日に70人も人口が減っているのです。もちろん七尾から金沢への移動もありますが、石川県全体でも10年前から人口減少は始まっています。少子化に加えて3大都市圏への人口流出がが多いようです。日本全体が少子高齢化が進み人工が減っているので全国で起きている問題なのです。
都道府県の人口一覧より抜粋 |
そんな中、着実に人口をのばしている県があります。私はここに地方がそして日本全体が考えるべき道があるような気がしているのです。
というわけで生意気にも石川県についてまじめに語ってみる2へ続く 近日公開!
*データーはなるべく一次データーにあたるようにしておりますが、古い、間違っている等がご指摘頂ければ幸いです。分析に関しましても筆者の個人的主観に基づいて書かれておりますので内容の不備、間違い、思い込み等は笑って許していただけるようお願い致します。また、この文章はいかなる個人、団体、組織を中傷する目的では書かれておりませんことも併せてご理解いただければ幸いです。*
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