”日本のアニメや玩具などのコンテンツをハリウッドで映画化するプロジェクトが、今月スタートする。政府が9割を出資するファンド「産業革新機構」が60億円を出資して10月に設立した新会社が日本に利益をもたらすため、ハリウッドに素材を売り込む。
新会社は「オール・ニッポン・エンターテイメント・ワークス」。映画のヒットにより、書籍やゲームなど関連商品を含めて巨額の利益を生み出すのが目的。
まず、映画化を目指す日本の素材の権利を取得したうえで、米国のプロデューサーらと脚本作りや監督、俳優の選定などを進める。当初3年で権利10件、30億円の投資を見込んでいる。”
新会社は「オール・ニッポン・エンターテイメント・ワークス」。映画のヒットにより、書籍やゲームなど関連商品を含めて巨額の利益を生み出すのが目的。
まず、映画化を目指す日本の素材の権利を取得したうえで、米国のプロデューサーらと脚本作りや監督、俳優の選定などを進める。当初3年で権利10件、30億円の投資を見込んでいる。”
これってどうなんでしょうね。私はまさにこれこそ市場原理に任せるべきと思うのです。まず、リスクをとらない国営の会社で良作、愚作の判断がつけられるかどうかには非常に懐疑的。また、売り込み作品を政治的配慮なしに決めれるかというのも大きい問題だと思う。政治力を持った大作ばかりが売り込まれていくのでは。
文化とは多様性から生まれてくると思っています。色々な作品が様々な背景から出てくる事で切磋琢磨され、最終的には市場にジャッジされて作品は興行的にも芸術的にその地位を確立していきます。商業主義だといわれてもそれは結局大衆に飽きられてしまえばそこまでなのです。売れるもの=良作ではないとしても限りなく近いものであり、少なくとも時代にはあっている。そしてそれを事前に予測することなど国が出来る訳がない。というよりだれにもできない。どれがあたるかわからないからトライする数を増やす、その結果としては産業全体の底辺を広げ幅を広げ多様性につながっていく。
なるほど粗製濫造と言う人もいるかもしれないが、みんな最初は良作を作ろうと思って作るわけで、一部には穴埋め的な作品もあるかもしれないが、べつに濫造状態になる訳ではない。
もし60億という予算があるのであれば、かれらが投資先を決めるのではなく、作品紹介する場の充実(原作や脚本のエキジビション開催等) 、完成作品の紹介やフィルムマーケットへの出典サポート等への援助をする出先機関として長期にわたって使った方がいいと思う。でなければたった60億円では2、3本の開発に着手しただけで海千山千のハリウッドプロデューサーに巻き上げられたしまうのは目に見えている。
あらゆる事で民営化が言われているこのご時世にいまさら国営のこんな馬鹿げた政策は絶対にやめてほしいと、かつてハリウッド映画に憧れて海を渡ったしがない男は思うのでした...
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