2012年11月25日日曜日

続・「男二人はお断りです」

今から20数年前に弟と二人で始めてNYに行った時の事です。嫌がる弟をむりやり誘って当時流行っていたNYのクラブへ(名前は忘れた)行こうとしましたが、男の二人組はゲイ扱いされるので入れてもらえないと言われ、結局、別の所を紹介されました。クラブとは女の子と出会いに行く場ではないのか?と思っていた私は愕然としました。つまり知り合う場(ナンパ)ではなくてデートスポットなんですよね。そう考えると当時のNYではまだゲイへの差別があった。女二人も基本はNGでしたので等しくレズも差別されていましたが。


昨日書いた「男二人はお断りです」思いの他ページビューが伸びていてちょっとびっくりです。ちなみにコメントが圧倒的に女性からなのもおもしろい。


そもそもアメリカやヨーロッパではカップルでの行動を求められる傾向が強いです。パーティなども基本は夫婦でワンセットが基本。そのため二人で公の場で行動をしていると男同士、女同士でもカップルとして見られてしまうことは多い。もちろん場所と状況にも寄りますが。日本で男同士でちょっとシャレた所でメシを食ってる人をみて即座にゲイだと思う人はあまりいないでしょうが、海外ではほぼそう思われてしまう可能性は高い。

また、日本ではカミングアウトしているゲイが少ないのも不思議です。ニューハーフ(トランスジェンダー)と呼ばれる人々にはテレビでも”枠”があるのになんででしょう。歴史的には貴族や武士などの特権階級の間では男色、衆道とも言われ古代より盛んに行われてきました。ただそれらは男しか愛せないというものではなくほとんどがバイセクシャル、まさに究極のフリーセックスを楽しんでいたのです。日本最古のヤマトタケル(日本書紀にそれらしき記述あり)始まり空海、在原業平、光源氏、足利義満、織田信長(前田利家、森蘭丸乱交説も)と枚挙にいとまがありません。時代が下がって江戸時代に入ると歌舞伎の普及から町民にも広がり、井原西鶴の『好色一代男』主人公世之介は女性3742人、男性725人!とはいえあくまでも特権階級の話しですから記録には残っていたとしても全体の何割がそうだったのかはよくわかりません。バイセクシャルは一種のファッションですから時代によって流行り廃りはあるようです。いずれにせよ現代社会ではゲイそのものがあまり目立っていません。とはいえBL(ボーイズラブ)と呼ばれるジャンルは元気ですから後世から見れば...。



海外では女子会みたいなものもあまりないように思う。Sex and the Cityはむしろ特殊というかNYならではかもしれない。女子会の盛んさは日本の宮廷文化の真骨頂である大奥あたりが関係しているんでしょうか。研究しても面白いかも。



話しが横にそれたので戻します。
昨日の
男二人はお断りです」で書いたように、日本の場合はレディースディとはそう言ったゲイ差別とは関係なく単純にマーケティングの話しなんだろうなとは思います。それとも男の方が食べるので、量が少ない女性同士の方がお店側にとって都合がいいとか?飲み放題食い放題が多い昨今では違うような気はします。単純にどのお店に入るかの動機付けさせるためのサービスだと思います。実際、オシャレなレストランへいけばいくほど女同士と男女が多いので女子率は高い。男同士はチェーン居酒屋かキャバクラ/ガールズバーへでも行ってるんですかね。

こういう差別をなくしてどこでも男女平等に入れるようにしろっていうのも若干行き過ぎ感を感じます。相撲の土俵問題もそうですが、秘められた場所がなくなってしまうのは少し寂しい。とはいえそれに対して、「絶対行きたいんだ、入れて欲しい」と訴える人がいるとすれば、相対的な数は少なし(店内で)たいして目立たないから認めてあげなさいよとも思う。結局は超他人事でどっちでもいい。すいません。

「これはおかしい男女平等にすべきだ」って誰かが立ち上がって、住民投票だって話になれば「平等にすべき」に一票を入れるでしょう。もちろん女人禁制や男子禁制といった
秘められた場所というの残してほしい、のでそういった所は会員制をとるなどして対処すればいい。会員になれない事を差別だって言い出すときりがないですが...。
公に開かれている場所というのはすべからく平等であるべきかもしれませんね。

で、レディースディを撤廃した結果、カップルディーを設けるようになれば少子化防止の手助けにちょっとだけはなるかもしれない。あらゆる場所でレディースディがあってそこら中にキャバクラがあるような状態はちょっと異常な気もする。日本は男女分離政策をとっているといいだす日本大好きな海外の研究者がでてきてもおかしくない。





頂いたコメント:
そんなコトってあるんだ!(◎_◎;)
私もこれはおかしいと思います!!
パーラー側の言うコトもわかりますが、「男性だって食べたいんだっ!」と抗議すべきですよ
レディース限定と言うのならば、メンズ限定のメニュー、もしくは全ての人にお出し出来るメニューを作るべき( ̄^ ̄)
  by K.T.

メンズ限定を作ってもそもそもこなそう。どうしても食べたいという人はいるかもしれませんが、誰でも入れる日と女性限定の日を設ける方が対外的に正しいかも。


おもしろい、さすがカズさん!こうやっていつもの生活の中に、ありとあらゆる微妙な価値観が多数存在する訳ですね。男性がドアを女性のために開けたりする事 とか、今日はとっても綺麗ですね、とか同僚とか友人に言う事(そんな事行ったら何たらハラスメントになっちゃうかも?)が極端に少ない日本において、レディースなんとかはやっぱり照れ屋な国民性を表してるのかなー? by T.T.
その辺の感覚は日米では相当に隔たりがあるよね。どちらにしても日本の男性は女性のためどころか後続の人にすらドアを開けないから、その心配はない。ドアは開けないけどデートの時に鞄を持ってあげたがる。意味わからん...


そうだね、こちらだったら男女差別でEuropean Human Right Courtに訴えられるな。当地の自動車保険は恐らく事故やクレームの統計から、若い男性の保険料が高く設定されていて、概して女性に比べて男性ドライバーの保険料が高かったんだけど、European Human Rightにより今後男性も女性も差別えず同じ保険料にするって新聞に出てたよ。
日本だけじゃない、こういう女性だけとかあるの。イギリスでもアイルランドでも見たことない。ロンドンのゲイパブに一度行ったことあるけど、入り口に「ストレートの方お断り」なんて書いてないし。差別だと訴えられるからやってないのかな。しかし、女性として日本でレディースデイとか女性専用とか女性目線から当たり前(すみません)と思っていた自分がいたけれども、世の男性の方々には本当に失礼な話だと実感いたしました。反省。
by R.F.




お断りとは書けないんだろうね。入って空気で気づけよ、みたいな...。
保険までもそうなんだ。それは多分アメリカは違うかも。州法だから何ともいえんが...イギリスなんてソーシャルクラブとかメンバース制にして生き残ってる所はありそうだけどね。一般的に開放しているレストランなどはダメかもしれない。



この問題はじっくり考え出すと色々と奥深く面白い。
今後もこのテーマは掘り下げてみます。








このブログを書いている最中に娘にコンピューターを覗き込まれて
「オトコイロってどんな色?」
と聞かれて焦った事は内緒です。

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